養生の術は学ばなければ得られぬ。人の身のわざ多し。その事をうとむる道を術という。万の技つとめ習うべき術あり。その術を知らざれば、その事をなし難し。

P>    健康法も一つの技術だと言うところが面白い。この場合の技術とは知識と実践をさすのであろう。健康法は簡単なことを実践することが大切だと思う。たとえば運動法にしても、健康の保持増進にはいろいろな運動がある。ヨガ、太極拳、TVによる体操、ラジオ体操、エアロビックス、などなど数え上げたらそれこそキリなくあまたあるに違いない。それらに熟達しなければ健康になれないなどということはないはずだ。



P>   たとえば、誰にでも出来る『歩く』ということだって、立派な運動だ。午前中20分、午後30分も歩けば、多くの人にとって健康保持のための運動としては十分ではないだろうか?



P>   食事にしても、厚生労働省の推奨するような1日30品目の食事を取る等と言うことよりも、玄米飯1椀、めざし2−3匹、野菜の煮付け1皿くらいで十分であろう。現代人の多くは食べ過ぎて病になっている。白砂糖を取りすぎては虫歯になり、アルコールや脂肪分を取りすぎては肥満となり身体的故障を訴える人が多い。



P>   老人医療保険費が年々増加し、国はその対策に苦慮し続けている。”老人亡国”などと言ったら袋タタキに合うだろうが、生産活動もしないで若者に負ぶさっている老人は、自分の体は極力自分で守る気概と意志を持たなければ、やがて日本は老人のために潰れてしまうと言っても過言ではない。政治家は老人の票を恐れて、老人に強いことが言えない。若者は自分の親に向かって言うようで強いことが言えないでいる。老人自身が考える時がきていると私は思う。