菜の調理法と食べる季節(貝原益軒−養生訓より)
 菜は京都のはたけ菜、水菜、いなりの京菜也。蕪の類なり。世俗誤りて、ほりいり菜と訓ず。味よけれども性よろしからず。仲景曰く「薬中に甘草ありて、菜をくえば、病覗かず。根は九十月の頃、食えば味淡くして可也。、うすく切りてくらうべし。あつくきりたるは気をふさぐ。11月以降、胃虚の人くらえば、滞塞す」と。

 野菜ならどんな食べ方をしても良いのか?と思うのだが、益軒先生はやはり細かい注意をしている。本当に細心の注意をしていることが分かる。よく最近の医者は『食べ物は何を食べても良いですよ。』と食事の指導をするお医者さんはむしろ少数派と言った方がよいくらいだ。その是非、適不適は別にして、食こそ命と考えている私には、まずその点で大変不満なのだ。
 菜についてもいま少し私は注意をしよう。確かに菜を食べ過ぎても、胃腸の調子は必ずしも良くないからだ。万事控え目でちょうどよい。