しくはっく・らくびらくちん(新)

   先日のNHKスペシヤル、”立花隆がんの謎に挑む”を見た。



   ジャーナリストの立花隆氏は、一昨年、膀胱がんの手術を受けられた由、爾来氏は闘病生活を通じて、「人類はなぜ、がんという病を克服できないのか?」と言う疑問を解決するべく、世界的なガン研究者に会いガン対策の先端技術を探る。



   流石に取材は氏の専門分野であるだけに、実に精力的、よくもまあと思うほどの活動振りではあったのだが、その結果彼が得たモノは、がんという病が、生命誕生の謎と深く結びついているという神秘的な事実であったのだ。



   つまり「がん遺伝子」は、同時に、生命の誕生から成長に至るまでに不可欠な遺伝子でもあることがわかってきた。さらに、がん細胞は生命40億年の進化の果てに得た様々な細胞の仕組みを利用して、増殖し転移することも明らかになったのである。



   がんは、小さなほ乳類から恐竜まで、あらゆる生物に見つかる。実はがんは、私たちが多細胞生物として生まれたことで決定づけられた、宿命なのではないか。つまりガンは身内だと言うことだ。



   つまり、生きとし生けるものは、すべてガン発生のメカニズムそのものが生命保全の源泉だと言うことである。



   もっとも病的なガンとして細胞の異常増殖  私達の体は何億という細胞が毎日死に、そしてDNAのコントロールの元、新しい細胞が生まれている。中にはDNAを間違って受け取った細胞も毎日増殖しているらしい。だが幸いなことにその間違った細胞は格別増殖することなく滅んで行くらしいが、中にはそのまま生き続けて増殖するものがあるという、それがガンなのだ。



   だから、私達の体は毎日ガンになる元細胞は生まれて来ているという。そう考えるといわゆるガン細胞として増殖しなかった今日までの自分の体(人生)は全くの偶然の幸運だったと言う外はないのである。



   70歳、80歳の人の半数はガンにかかり、3人に一人はガンで死ぬそうだが、当然と言えば当然の帰結でもあるのだ。



   ガンとどのように対峙するのかという問題は、同時に死と如何に向き合うのかと言う問題でもあるのだ。私は今日までガンにはならなかったという幸運者ではあるが、死を免れると言うことはあり得ない。これは絶対的なモノである。そのときまでは明るく楽しく生きるように努めたい。



   だとすれば、私がガンで死ぬ確率は約30%である。ガンになったら、1回は手術しても良いか?と考えるが、2回3回と手術を受ける気は今はない。術後は玄米メシでも食べて、我が家で人生の終わりを遂げる。末期ガンはとにかく痛いそうだ。ペインクリニックが受けられたら良いが、近所にそれらしきお医者さんも居ないから、結局は痛みに耐えるしか仕方がないであろう。昔の人もそうして死んだのだから、ワシかてそう言う方法で死ねないはずもなかろう。徳永進医師ではないが、「人は死ぬ力を持っている」と言うではないか!



   話の最後に立花隆氏は、鳥取県徳永進氏の末期ガン患者の在宅ケアーに興味をもたれ、そこを訪問された様子が放映された。ガン患者の最後は在宅介護で良いのではないかと私は思っている。



   因みに徳永医師の事については、野の花診療所 http://homepage3.nifty.com/nonohana/ で概要を知ることが出来るであろう。



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