ＴＶ番組、『クラシックミステリー名曲探偵アマデウス「サラサーテ“ツィゴイネルワイゼン”」』を見て

　善定での作業を終えて家に帰ってきたのは午後１時過ぎ、遅い昼食をとってしばらく休む。午後３時から、ＮＨＫ『名曲探偵−ツィゴイネルワイゼン』を聴いた。

　これは、題名からして面白い。クラシックミステリー名曲探偵アマデウス「サラサーテ“ツィゴイネルワイゼン”」世界にひとつしかない名曲探偵事務所。今回名曲探偵がとりくむのは、サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」むせび泣くようなバイオリンの名曲にこめられた秘密は？筧利夫ほか、世界にひとつしかないクラシックの名曲探偵事務所を舞台に、筧利夫が演じる所長と黒川芽以ふんする助手のコンビが依頼人の悩みにこたえる。今回とりくむのは、サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」。バイオリンがむせび泣くような名曲である。依頼人は、恋するアラフォー（鈴木砂羽）。「この曲は恋の願いをかなえてくれる」というのだが。　

【出演】筧利夫、黒川芽以、鈴木砂羽【演奏】加藤知子

；【VTR出演】玉川大学芸術学部准教授…野本由紀夫，【演奏】バイオリン…加藤知子，管弦楽…新日本フィルハーモニー交響楽団，指揮…円光寺雅彦，【語り】阪脩スタッフ

　『ツィゴイネルワイゼン』は私が今更説明するまでもないことだが、『ツィゴイネルワイゼン』（ドイツ語：Zigeunerweisen ）作品20は、スペイン生まれのヴァイオリニストであるサラサーテが作曲、1878年に完成した管弦楽伴奏付きの３部からなるヴァイオリン曲である。

　サラサーテが作曲した当時は難曲中の難曲として演奏できる奏者は殆ど居なかったとか伝えられているが、　私が初めて聞いたのは、鰐淵賢舟氏の演奏で２１歳の頃かと記憶する。当時はこの曲はチゴイネルワイゼンと発音されていたように思う。現在は『ツィゴイネルワイゼン』と呼ばれるとか？

　『ツィゴイネルワイゼン』（ドイツ語：Zigeunerweisen ）作品20は、スペイン生まれのヴァイオリニストであるサラサーテが作曲、1878年に完成した管弦楽伴奏付きのヴァイオリン曲である。非常に派手で劇的なヴァイオリン曲として知られる。題名は「ロマの歌」という意味である（「ツィゴイナーヴァイゼン」とするほうがドイツ語の発音に近い）。いくつかのハンガリー民謡・大衆音楽の旋律を組み合わせて作曲されている。オリジナルはヴァイオリンと管弦楽であるが、ヴァイオリンとピアノで演奏する機会も多い。

編成独奏ヴァイオリン、フルート2、オーボエ2、クラリネット2（B♭管）、ファゴット2、ホルン2（F管）トランペット（F管）、ティンパニ、トライアングル（ad libitum/任意）、弦5部　　

構成協奏曲の3楽章に相当する3部からなる。演奏時間は約8分

　Moderato - Lento：ハ短調、4分の4拍子。悲しげながらも堂々とした旋律。管弦楽の斉奏のあと独奏が主題を表す。非常に装飾音符が多く、見せ場には事欠かない。

　Un poco piu lento ：ハ短調、4分の2拍子。いわゆる逆付点（16分音符+付点8分音符のリズム）が印象的な旋律を、弱音器を付けたヴァイオリンが奏でる。ハンガリー民謡にそのまま題材をとっている。

　Allegro molto vivace：イ短調、4分の2拍子。いきなり急速なテンポとなる。通常の右手のピチカートと技巧的な左手のピチカートを併用する。

　曲の解説についての野本由紀夫氏の解説が、素人の私にもよく分かり成る程と思った。

　演奏者の】加藤知子さんの生い立ちは、4歳からヴァイオリンを始め、1964年、お茶の水女子大学附属小学校に入学し、1969年、小学校6年生の時、第23回全日本学生音楽コンクール全国大会小学生の部で第1位を獲得した。1976年、桐朋学園大学に入学し、江藤俊哉に師事する。1978年、第47回日本音楽コンクールで第1位、1979年、海外派遣コンクールで特別賞を受賞した。アメリカ留学 1980年、大学を卒業後、タングルウッド音楽祭に参加、ローレンス・レッサーに師事。1981年、文化庁派遣研修員として2年間ジュリアード音楽院に留学して、ドロシー・ディレイに師事した。1982年、第7回チャイコフスキー国際コンクールで第2位を受賞した。

　1983年、帰国し、帰国後、日本デビューリサイタルを開いた。現在、桐朋学園大学で教員を務める。マネージメントは梶本音楽事務所と契約している。　

　名曲を鑑賞出来たことと同時に、この曲の背景の説明、面白いストーリーを入れながらの解説に存分に堪能し楽しんだ一時であった。