池田重利公の御歌

 重利公の歌では、私は重大なことに気づいた。今日は言及し得ないが、いずれ詳しく書いてみたい。

 今日は時節柄次の歌はどうかと思って友人に送ってみた。

さくじつまで 人にまたるる涼しさを

     おのれといそぐ秋のはつかぜ (池田重利公御歌 99)



 この歌は公の晩年、そしてこの歌集の最後の方にでてくるのである。46歳の若さで亡くなっているが、当時としては、別に若死にとは言えないであろう。


 この歌はまた次の歌を連想させる。

つひにゆく道とはかねてききしかど

     昨日今日とは思はざりしを  (在原業平



 私としても感慨無量。