壺中の天
ss_sayoko さんからコメントを頂いていて、失礼してしまった。
長い長い、コメントを書き入れた。
ja3sj
『 さよこさん、先日はコメント頂いていたのね。ハテナは専らケイタイから入力してサボッていたのです。ゴメンナサイ。
さて、ときどきサヨコさんを覗いてみて、ずいぶんお仕事がお忙しいのだな・・・と思って見ております。
あんまりストレスがたまるのは体に悪いよ!と言ってストレスのない仕事なんかこの世にはありません。そうすりゃどうするんヤ?
多分、多分、自分を変えるよりほか、ないかも知れん?いまになってみたら、
大概のことは、どんな考え方もあるし、自分の考えよりも数等上の考え方はいくらでもあるように思う。
このことは、私は囲碁でイヤというほど味わった。『この局面ではこの一手や』
と誰もがそう思って碁をうっているが、さにあらず・・・。いくらでもいい手はあることは、その先に分かってくる。
ある時、NHKの囲碁対局で、かの大竹9段の解説で碁が進んでいた。大竹さん曰く、『ここにどうして打たないのかな、いまはもうこの一手だ。』と言っていたが、対局者は打たない。そしてあらぬところに打ち、しかもユルイ手を打ってしまった。
司会者が、大竹さんにコメントを求めると、こんなのダメですよ。とニベも無い返事、やがて碁は進んで、最終局面で再度、司会者が盤面地合はどうでしょう?
と大竹9段に問うたところ、あんな緩手を打ったのではネ・・・・。と大竹目算をはじめると・・、??ウウツ?細かい。いや1目勝ってますか?
ウン・・。泉ちゃんの読みは大したモノだね・・・・。つまり女流棋士小林泉ちゃんの読みがよかったワケ。
これに似た話は碁ではいくらでもある。解説者『ここには、アマチュアならいざ知らず、プロは絶対に打ちません。』といった矢先に、プロがそこに打つ。
それで全く碁がダメになるのだったら、話は分かるが、そうでないから、面白い。勝負事が嫌いな私が、碁を楽しんでいるのは、もう、イヤというほど、これしかないと思う自分が如何に浅はかであるかを、遠慮会釈なくバシバシと叩いてくれるもの、これぞ碁だと思います。
人生について語るとき、人は絶対そんな遠慮のない言い方はしません。
ですが、碁には誰も遠慮がありません、一番厳しい手を打ってきます。また、時には勝負手のような度胸もいります。
中坊さん、『金ではなくて鉄で』ほかいろいろと読ませて頂いて、私も大好きな人です。
緒方さんの著書を読むのに当たってのアドバイスを下さって有り難う。
ハテナのアンテナ、さよこさんとソックリ、そうソックリ真似もしたし、さよさんが、どんなことに興味をもっているかも知りたかったの。何故って、とにかくこのハテナで最初に交信があったのが、さよこさんだったし、しかも女性じゃないですか・・・。いまさら、人の女房殿を横取りする気はないけれど、話し相手が女性であることは、男性にとっては楽しく無いワケがない。
渡辺淳一ではないが、所詮この世は男性と、女性です。それぞれ全く違った世界に生きている、そんな別世界に生きている人に、そこに興味が無いというたら、私には半死人に思えます。
それぞれが、それぞれの世界を築きその世界に住んでいる、人間って本当に不可思議なそして、楽しい、豊かな、感情を沸き立たせてくれるものと私は思っております。絵や、一般美術と同じ、言葉も何もいらない世界、見ていて、(聴いていて)タダそれだけで豊かな満たされた感じになる世界と言うモノがありますよね。
先に言いました、『壺中の天』、自分の壺からは絶対抜けられない自分が、
隣の壺の人を想像する、ときどきその人の幻影を垣間見て驚き、賞賛、ときに失望もあるかも?それが人生のアヤかな・・・?
私の好きな歌
難波人 あしび焚く家に煤してあれど わが妻こどはとこめずらしき
(詠み人しらず 万葉集)
妻老いて 若きにましていとしきに 口うとくなり 手も足も目も
(曽宮 一念)
悲歌
抱かれれば 女と生まれしこと憎む 日々重ねきて別れをきめぬ
(道浦 母都子)
今日はこんなところで、先日来の無音をお詫びしておきたいと思います。
採用試験、頑張ってきてね。さよこさんは通る。採用されるよ。私はそう信じているよ。
私は若いときは試験を受けるのが好きだったの。妙に試験運が良くてね・・。
10数倍の試験に合格したり、そのうちに500人中5人に受かったり、そうなると妙に自信みたいなものがついて、受験という一種の緊張感が楽しくて、ですが落ちたときの悲哀も味わった。そうそう世の中甘くもない・・・。
屈辱、放棄、これも味わった。またそのことが、千住真理子さんのバイオリンにひどく魅せられ、友人からは『清水、お前は千住真理子さんと聞くと、目がないな・・』と冷やかされることにもなるのだけれど・・。
『再起』した人には格別の尊敬の念を私はもちますね。私は挫折して、再起しなかったから。
失礼しました。 清水』